9w4d 手術の日
朝、9時10分に病院に行きました。
前回一人で通院した時は歩きながら涙が止まらず、一歩一歩がとても遠く感じていました。
今日は夫に付き添って貰えたので、泣かずに病院まで歩く事ができました。
稽留流産の手術は一般の診療とは別枠で、通常病院が開く9時半より少し前に入室する事ができます。
ただ、今日は運が悪く最寄駅の電車が遅延しており、準備が間に合わなかったとのことで、9時10分を過ぎても中には入れませんでした。
私たちが入室してから3分後位に、待合室に妊婦が入ってきました。
まだオープン前なのに、厚かましくも待合室で待たせて欲しいと言います。
受付の方も何を考えたか、妊婦にOKを出して待合室に入れていました。
そもそも、手術をする患者が他の客と出会さない為に時間をずらしているはずなのに…とかなりモヤモヤしました。
その女性が妊婦じゃなくて一般の婦人科の受診なら良かったのですが、その人のカバンから母子手帳ケースが見えた途端、小さく舌打ちをしてしまいました。
本当に本当に不快だったのです。
自分はこれから亡くなった赤ちゃんを取り出す手術をするのに、どうしてこの女は…と、見ず知らずの女性を恨みました。
更に、その女性が出した母子手帳ケースは、ベネッセの応募者特典のものだったのです。
丁度、手術の前日にわたしにも同じものが届いていたので、すぐにわかりました。
母子手帳ケースは処分しようと思います。
その後、診療室で内診をして、ラミセルという細い棒を子宮に入れました。
激痛ではありませんが、鈍い痛みで、つい「ううう、、」と声が出ました。
ラミセルを入れてから、着替えて痛み止めの薬を飲み、点滴(痛み止めと抗生剤)をしながら1〜2時間ほど眠りました。
私は血管が見えにくい体質なので、点滴の注射を2回も失敗されました。。
とても針が太く、一回一回が痛かったので、2回失敗された時には「上手い人と代わってください」と言ってしまいました。
その後暫くしてからベテランの看護師さんが来てくれて、無事点滴ができました。
左右の腕の真ん中で1回ずつ失敗されていたので、ベテランの方も打つ場所がなくとても難航していました。
点滴が始まってしばらくすると、頭がぼんやりしてきました。
なにも考えず、ぼーっと天井を眺めて泣いていました。
夫はずっと私の手を握ってくれていました。
途中から、足先が寒くて寝付けないと言ったところ、手で足を温めてくれました。
この辺りから、鎮痛剤の影響か記憶が曖昧です。
寝ている時に「まもなく順番なので、点滴を持ったままお手洗いに行ってください」と起こされ、トイレに行きました。
トイレで鏡を見ると、目が別人のように腫れていてびっくりしました。
理由はわかりませんが、目の腫れは今まで家でも何度か経験した事があります。
以前の腫れは、コロナのワクチンを打って高熱が出た日や、仕事でストレスが溜まっているタイミングだったので、恐らくストレスが原因だと思います。
手術前に先生が見にきてくれましたが、体に蕁麻疹も出ていないし喉も異常がなかったので、薬の影響ではないだろうとのことでした。
それから処置室(いつものエコー検査の部屋)に入り、胸に心電図・指に酸素飽和度・腕に血圧を測る機会がつけられました。
口には酸素のガスマスクをつけました。ガスマスクは、人生で初めてつけました。
先生が「今から麻酔を入れていきます」と言い、看護師さんに言われた通りに深く深呼吸をしました。
気づいたら手術は終わって1時間ほど経っており、私はベッドで寝ていました。
手術中私が無意識に「痛い、痛い」と言っていたらしく、麻酔を追加してくれたようです。
お陰様で、手術が終わってから看護師さんに起こされるまで、完全に意識はありませんでした。
手術中に麻酔が切れるのは一番怖いので、多めに打ってもらえてよかったです。
意識が朦朧とする中、夫が車で迎えにきてくれました。
ふらふらと歩いてなんとか車に乗り、家に着いてすぐに眠りました。
夢の中で、私は病院にいて、看護師さんに指導されながら赤ちゃんをお風呂に入れようとしていました。
夢の途中で、あれ、私赤ちゃん産んでないのになんで??と思い夢だと気付きました。起きてまた泣きました。
朝から絶食絶飲(水2杯のみ)でとてもお腹が空いたので、ウィダーインゼリーと、夫が作ってくれたうどんをたべました。
夕食は私が好きなサムゲタンでした。ミスドの、私が好きなチョコのドーナツも買ってきてくれました。
夫への感謝の気持ちが、いつもに増して大きくなった1日でした。
ありがとう。赤ちゃん、産んであげられなくてごめんね。